家族・・・

皆さん、こんにちは。

早いもので、今年もあと二日となりました。
皆さんにとって、今年はどんな一年でしたか?
私も色々ありましたが、今月の中頃、とても辛い出来事がございました・・・。

私は今、実家のそばで一人暮らしをしておりますが、実家にいた頃から実家には猫がおりました。

実家の隣に住む兄が数匹の捨て猫を拾って来たらしく、そのうちの一匹を自分が飼い、もう一匹を実家に置いて行ったのです。

真っ黒な猫で、当時の私は「黒猫なんて不吉や・・・」、「尻尾の先がちょっと折れてて不細工!」なんて言っておりました。
何故かと言いますと、以前飼っていた猫が凄く美形で溺愛していましたので、その猫と比較してしまってたんでしょう。

でもね、時間が少し経つとやっぱりデレデレ(笑)
可愛くて可愛くて仕方がありません!
尻尾が少し折れているところまでが可愛く見えてくるんですね。
隣の猫の名前がミミ(女の子)との事なんで、うちの猫は名前をミミくんと母が名付けました。

この写真は、実家に来てまだ1~2ヶ月の頃でしょうか?
子猫の頃で、見てるだけで可愛くてたまらなくなります。

元気にすくすく育ってくれてる頃、突然隣に住むの兄が自分が飼っているミミくんの兄妹(ミミちゃん)を連れて来ました。

この頃のミミくんは、よその猫が庭に来たりすると凄く怒ってたんですが、数年ぶりの再会なのにお互い威嚇しあう事もなく、仲良く遊びだしたのです・・・。
何年ぶりでも、自分たちの血の繋がりが分るんでしょうか・・・?

それから何年か経った頃、ミミくんが糖尿病になりました。
一度目の長期入院。

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凄く痩せてしまったミミくんの姿が可哀そうです。
お見舞いに行くと、僕を目がけて走って来るんです・・・。
今思い出すだけで、込み上げるものがあります。

1週間ほどで退院しましたが、朝晩のインスリンの投与が欠かせない生活となりました。

それでもミミくんは頑張って、幸せそうに実家で暮らしておりました。
一番好きな人は、なぜか母のようです。

この写真は今年の秋頃、大好きな母とお昼寝してるところです。

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ここは彼の一生の中で、一番長い時間を過ごしたであろう母のベッドの上。

そして、猫草が大好きなんですが、猫草が無くなった時に少し庭に出してあげて草を食べさせてあげてました。
猫って意外とベジタリアンなんですね。

今年の秋に15歳になりましたが、その頃からどうもインスリンが合わなくなったのか発作を繰り返すようになり、定期的に病院に連れて行くようになりました。

ミミくんが大好きな私は、彼が体調の悪い時はいつも実家に泊りに行くようにしてたのですが、ある夜、私の布団の上で失禁をして発作を起こし始めたんです・・・。

夜間救急病院があるって事を知らない私は、低血糖の発作を抑えようとハチミツを口に入れてあげたりしながら一晩中看病をしました。

正直、病院が開く時間まで持たないと覚悟を決めていましたが、朝になっても何とかかろうじて息をしています。
だけど瞳孔は開きっぱなし、口も開きっぱなし、意識もなし・・・。

家族はもう病院には連れて行かず、家で見送ってあげようと言いましたが、私は頑張ってるミミくんをそのままにはしておけず、病院に駆け込みました。

病院の先生も「この状態ではかなり厳しいと思いますが、全力を尽くします」と言ってくれ、祈るような気持ちで病院をあとにしました。

翌日病院へ面会に行きましたら、少し症状はましになってましたが、まだ頭を上げる力もありません・・・。

次の日も次の日も面会に行きました。

数日後、なんと頭を上げ、体を少し起こす事が出来るようになっていました!

ほんの少しですが食事も食べるようになり、入院から10日以上経った頃には立ち上がれるようにまで回復しました!
あの瀕死の状態から、よくここまで頑張ってくれたものです。

まだ食欲があまりないので点滴を続けないといけないんですが、このまま病院に置いておくのは可哀そうなので、今後は通院に切り替えてくれないか?と先生に相談し、先生も退院の許可をくれました。


家に帰れたミミくん、凄く嬉しそうなんですが、やはり食欲がいまいち・・・。
下の部屋まで食事のために下りて行くのが辛そうなので、部屋に食事を持っていってあげたら、私の布団に寝ながら少し食べてくれました。

ですが、これが自力でのほぼ最後の食事となり、それ以降は病院で注射器を使いペースト状の食事を口から少し注ぎ込む程度で、あとは点滴のみ・・・。

当然の事ですが、どんどん体重は減り、体力を無くしていきました。

最後に病院に連れて行った時、「このまま入院さすのも悩ましいところです・・・」と先生に言われ、私もこれ以上の入院はおそらく意味がないだろう・・・と思い、そのまま点滴だけで家へ連れて帰りました。


これは最後に撮ったミミくんの寝顔。

いつも母としか寝ない彼ですが、体調不良の時だけは私と寝たがり、私の布団に入り枕をしています。

この晩、もう呼吸も弱々しくなり、私は彼の最後を覚悟していました。

日が変わった1時前、小さな一呼吸が最後となりました。

私はミミくんをその日の夕方までその状態で布団に寝かせてあげ、火葬をしてもらいました。

あっという間の15年間。
凄く楽しかった。
いっぱい癒してもらいました。
人間が動物から学ぶ事って、あとから考えると凄くたくさんあるんです。
ミミくんに感謝しています。

ミミくん、本当にありがとうね。
またいつの日か、家族になろうね・・・。